細胞核 地球上には、たくさんの生物が生活している。人間、犬、鳥、魚、植物、アメーバーやゾウリムシなど、これらの生物を作る基本単位が細胞です。これら生物は、形や大きさ、性質が違っても細胞からできています。細胞を構成する要素で細胞小器官の内に核膜で囲まれ球状をしているのが細胞核です。
細胞には、原核細胞(細菌・ラン藻類)、真核細胞(動物・植物)の2種類があり、細胞核を持つのは真核細胞のみです。細胞核の中に染色体があり遺伝子情報(DNA)が格納されています。
細胞核・染色体・遺伝子 模式図
染色体
染色体はヒストンと呼ばれるタンパク質にDNAが巻き付いた棒状の固まりです。
染色体は通常は核の内部でほどけていて、顕微鏡で見ても
形がはっきり分かりませんが、細胞分裂の時がくると、棒状のはっきりとした姿を現します。
クロマチン構造
ヒストン八量体蛋白質(H2A,H2B,H3,H4)にDNAが巻きついた構造。
DNA(デオキシリボ核酸)
DNAは、二重らせん状で「塩基」「糖(デオキシリボース)」「リン酸」と呼ばれる化合物が一つずつ結合したものが最小単位(この単位をヌクレオチドと言う)となっています。その最小単位がリン酸を媒介につながり、鎖のようになります。2本の鎖の「塩基」と「塩基」がさらに結びつきます。
塩基の種類は、「アデニン(A)」「グアニン(G)」
「シトシン(C)」「チミン(T)」の4種類あります。
2本の鎖の結合部は必ずその2種類の塩基の組み合わせになっていて結合はAはTとのみ、GはCとのみ結合します。
塩基の並び方が遺伝暗号になっており、生物の設計図と呼ばれています。
遺伝子
遺伝子が持っている遺伝暗号に従って、筋肉や体内でいろいろな働きをする酵素やホルモンなどの、様々なタンパク質が作られていきます。
(塩基のパターンによって、タンパク質の合成のされ方が
決まります。遺伝暗号をもっている遺伝子の部分は、DNA
全体の数パーセントに過ぎないと考えられています)
ゲノム DNAすべての遺伝情報の事です。