パーキンソン病 症状・くすり 用語解説
パーキンソン病で、よく耳にする 症状 ・ 薬 の用語をカテゴリー別に、あいうえお順にリストで解説。
(詳細は、下線部分をクリック)
Page Contents
・ パーキンソン病 症状 くすり
そのほか用語解説
・神経伝達物質の解説集 ・神経細胞・受容体の解説集
・中枢・末梢神経系の解説集 ・アミノ酸・タンパク質
・酵素の解説集
Symptom
パーキンソン病 症状の解説集
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
パーキンソン病の症状
あ行
英語 |
日本語 |
解説 |
Neuroleptic
Malignant
Syndrome |
悪性症候群 |
抗パーキンソン病薬を長期投与、向精神薬(服薬)している
と起こる可能性が有ります。
症状は、
・発熱(微熱で始まることもあるが、大抵は38-40℃に至る
高熱)、
・発汗、 ・流涎(よだれを流す)、・言語障害、 ・嚥下
障害
・頻脈(脈が速くなる)、・無動(身動きしない)
・意識障害、 ・筋固縮、 ・振戦、 ・脱水症状、
・呼吸障害、 ・循環障害、
・腎不全等を併発すると死に至ることもあります。
対症としては、薬の中止、水分、栄養補給。
原因は、
・ドーパミン受容体遮断仮説
・ドーパミン・セロトニン不均衡説
・カテコラミン異常説
(ドーパミン・ノルアドレナリン不均衡説)
最も有力な説は、ドパミンD2受容体の遮断が関係して
いると考えられています。 |
A・D・L |
エ・ディ・エル |
ADLは、Activities of Daily Livingの略で、「日常生活動作」
「自分の事が自力でどれぐらいできるか」と言う意味で使用
されていることが多い。
|
Wearing-OFF
(日内変動) |
ウェアリング-
オフ |
抗パーキンソン薬の効果継続時間が短縮し症状が変動する
状態
・長期 抗パーキンソン薬の投与(服用)とともに、
ドーパミン神経終末が減少しドーパミントランスポーター
より再取り込されたドーパミンを保持が出来なくなる。
・ドーパミン神経のシナプス小胞の合計が減少してくると、
いわば、ドーパミンを蓄えておく「容器」が小さくなる
ため。
・血液中、薬剤の半減期(服薬する前に効果の減弱を自覚)。
1日の途中でドーパミンが枯渇して運動症状が不随に悪化
してきくる、これらが「ウェアリング・オフ」現象の主な
原因と推定されています。
このほか、ドーパミンが脳内のモノアミン酸化酵素などの
酵素で分解されることも関係している可能性があります。
(2014JUN10追記) |
OFF (状態) |
オフ |
抗パーキンソン薬の効果が切れて体が動かない状態。 |
OFF - Period
dystonia |
オフ- ピリオド
ジストニア |
抗パーキンソン薬の効果が低下してきた時に見られる。
足の筋に強い持続性の筋収縮が起り関節は固定して動かせ
ない事が多い。
早朝おこるアーリー モーニング ジストニア
(early morning dystonia)も含まれる。 |
ON (状態) |
オン |
抗パーキンソン薬が効いていて身体(全身)を随意運動
(動かす)することが出来る状態。 |
ON - OFF |
オン-オフ |
急激にON・OFF状態が変動する現象で、予測不可能である
事が特徴。 |
パーキンソン病の症状
か行
英語 |
日本語 |
解説 |
Bradykinesia |
寡動 |
寡動(かどう)は、動作が緩慢となり、動作の開始が遅くなる。
筋の緊張が亢進し、筋固縮が出現した状態です。
寡動が亢進すると無動と成ります。
仮面様顔貌(まばたき)が少なくなり、表情に乏しい顔貌、
すくみ足(歩行開始時に第一歩を踏み出せない)、小刻み
歩行、前傾姿勢、小字症、小声症などの症状が出現する。
不随意運動である振戦を伴うと、薬剤性パーキンソニズムと
呼ばれる状態。 |
Mask like face |
仮面様顔貌 |
仮面様顔貌(かめんようがんぼう)は、
運動緩慢(Bradykinesia)および無動症(akinesia)の一種。
顔の筋肉が筋固縮となり亢進して無表情となり、まばたきも
少なく、一点を見つめるような顔つきと成るのが特徴。 |
Dysesthesia |
感覚障害
(異常感覚) |
下肢が熱い、しびれて痛い、胃痛、胃が気持ち悪い、触覚、
痛覚、温度覚、振動覚、位置覚など感覚の鈍化、痺れや痛み、
筋力・統制力の低下を生じる運動感覚の失調。原因となる
疾患が無い場合、統合失調症の陰性症状。
パーキンソン病ではoff時に痛みの閾値が低下しており
L-dopa服用で正常化する。痛みや感覚症状は中枢性に
起っており、Wearing-offを軽減
する治療薬の調整、神経痛治療薬で対応。
閾値となる電位の制御は、線条体-尾状核で行われていて
黒質-緻密部からのドーパミン不足で起こるとされている。
また、学習と記憶のフィードバック処理、言語の理解にも
影響があると考えられる。 |
Hallucinatory |
幻覚
・幻視
・幻聴 |
パーキンソン病患者の幻視(げんし)・幻聴(げんちょう)。
「誰もいないのに、誰か後ろにいる感じがする」
「床のゴミが動いて虫に見える」
「床が水浸しの様に見える」などの幻視。
「実在しない音や声がはっきりと聞こえる」
「人の話し声、数人の会話が聞こえる」などの幻聴。 |
薬物治療で出現する場合があり、これはドーパミンの補充療法
と関連して生じる可能性があります。幻覚が起こった場合には
パーキンソン病の治療薬を減らす必要のある場合があります。
(腹側被蓋野からのドーパミン分泌量を抑制する事で幻覚、
妄想を抑制)
パーキンソン病で脳内ドーパミンの減少のみならず、アセチル
コリンという物質も低下する患者さんがいることがわかって
きました。アセチルコリンは記憶とも関連する物質ですが、
パーキンソン病の幻覚とも関係している
可能性が指摘されています。
レヴィ小体症では、幻視が出現。統合失調症では、幻聴が出現。
アルコール依存症の離脱症状で、小動物幻視(虫などが見える
)が出現
する事がありますが全てあてはまるわけではありません。
(2014JUN11追記) |
Rigidity |
筋固縮 |
筋固縮(きんこしゅく)は、関節を動かす際に抵抗感を感じる。
・鉛管様強剛(えんかんようきょうごう)
・歯車様強剛(はぐるまようきょうごう)の症状があります。
パーキンソン病疾患では歯車様強剛が特徴的に現れ、手・足の
関節で認めやすい。
この症状は、筋肉が悪いのではなく、神経の調整が悪い。 |
Q ・O・ L
Quality of life |
キュ・オ・
エル |
人生の内容、生活の質の向上を指し、人らしい生活や自分らし
い生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを
尺度としてとらえる概念である。
QOLの「幸福」とは、身心の健康、良好な人間関係、
やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、
レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から計られる。 |
パーキンソン病の症状
さ行
英語 |
日本語 |
解説 |
Postural instability |
姿勢保持
反射障害 |
姿勢のバランスが崩しそうに成った時に倒れないように
する反射が弱くなる障害。進行すると起き上がる事も
できなくなる。 |
Resting tremor |
振戦 |
手、足、腕、下顎に周期的なふるえが起る不随意運動。
パーキンソン病の振戦は、安静時に起り、動作する事に
より軽減消失する事があります。
原因脳部位は、視床と考えられている。 |
Dyskinesia |
ジスキネジア
(遅発性) |
遅発性(ちはつせい)ジスキネジア。
長期間にわたるレボドパ (L-Dopa) 投与(服薬)に
よって起きる不随意運動で、
(長期間にわたる抗精神薬服薬によって起きる事がある)
ウェアリング-オフ時に起る。
運動症状の変動はレボドパ投与開始5-10年後の患者、
半数以上に起こり、年数が長くなるほどジスキネジアを
起こす患者の割合は高くなる。
顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、さらに手足
や体そのものが自分の意志とは無関係に周期的に動く
ようになる症状。
ジスキネジアには、ピークダズ・ジスキネジア、
ディファシック・ジスキネジア、オフダズ・ジストニア
(ジスキネジア)等があります。
また、ジスキネジア、ジストニア症状を合わせ遅発性
ジスキネジアと呼び。
抗パーキンソン病薬によるジスキネジアでは、一般的に
眼球運動にはジスキネジアは出現しません。 |
ドーパミン経路、黒質→線条体のドーパミンD2受容体が
過感受性により起因とされています。
(過感受性とは、受容体のシグナルが減少すると代償的
に情報伝達系が活性化し少ないシグナルで生体内の機能
を維持しようとする事) |
Dystonia |
ジストニア
(遅発性) |
遅発性(ちはつせい)ジストニア。
長期間にわたる抗精神薬服薬によって起きる事がある
不随意運動。
(PDではOFF時に起る事が多い)
顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、さらに手足
や体そのものが自分の意志とは無関係に動き硬直する症状
で、全身性ジストニアと局所性ジストニアなどに分類
されます。
局所性ジストニアには、手足の指、手や腕、足の筋肉、
腹部が異常に収縮、両眼の眼輪筋(まぶたを閉じる
筋肉)、唇が不随意に収縮、首の筋肉が異常に収縮
して頭が傾いた状態、喉頭や声帯の筋肉に発症し声が
出しにくくなる発声障害など。
大脳基底核の機能障害により、身体の一部または複数の
部分の筋肉が不随意に収縮し、全身または身体の一部に
ねじれ・硬直・けいれんなどが生じる。
長期間薬を投与(服用)によっておこる出現症状を
遅発性ジストニアと呼び、 ドーパミン経路、
黒質→線条体のドーパミンD2受容体が過感受性により
起因とされていてパーキンソン病では、
ウェアリング-オフ時に起る事もある。 |
ジストニア。
持続的な筋肉の収縮が不随意に起きて、身体の捻転や
硬直、反復運動などを生じる中枢神経系の難治性障害
です。
病態が多様なことから、神経回路レベルでの詳細な
メカニズムは明らかになっていません。
大脳基底核(特に淡蒼球)の異常な活動が原因とされて
いす。最近の研究で小脳の異常活動もジストニアの発症
に関わることが明らかになってきました。ただ、
小脳の神経活動が発症にどう関わっているのか不明です。
脳神経回路の情報伝達に欠かせない神経細胞内にある
カルシウムです。
カルシウム濃度が過剰になると細胞に悪い影響を与える
ため、濃度を調節する必要があります。この濃度調節に
重要な働きをしているのが
「イノシトール三リン酸(IP3)受容体」です。
IP3受容体は、細胞内にある“カルシウム貯蔵庫”である
小胞体の膜上に存在。延髄にある神経細胞群の下オリー
ブ核から小脳にある情報出力神経細胞のプルキンエ細胞
への入力頻度が上昇し、プルキンエ細胞が特徴的な神経
活動のパターンを起こすことが、ジストニアの硬直と
密接に関わっていることが解っています。
延髄にある神経細胞群の下オリーブ核から小脳にある
情報出力神経細胞のプルキンエ細胞への入力頻度が上昇
し、プルキンエ細胞が特徴的な神経活動のパターンを
起こすことが、ジストニアの硬直と密接に関わっている。
ジストニアは、大脳基底核を含まない神経回路で起きる
ことも示し、従来の大脳基底核の異常活動が原因という
説とは異なるメカニズムが示唆されています。 |
Dysautonomia |
自律神経
失調症 |
自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)は、
交感神経と副交感神経の自律神経のバランスが崩れた
場合に起こる症状。
自律神経は、自分の意思とは無関係に働く血管、
リンパ腺、内臓など組織に分布する神経系のことで、
呼吸や代謝、消化、循環など自分の意思とは無関係に
生命活動の維持やその調節を行い、絶えず活動する神経。
交感神経は、消化などの生命活動を活発にする働きをし、
副交感神経は交感神経とは全く逆の働きをする。
過労、ストレスなどで脳を休める時間が減ると自律
神経が興奮し、結果的に交感神経と副交感神経の優位
入れ替わりのバランスが崩れ、自律神経失調症となる
とされている。
身体症状は、めまい、冷や汗が出る、体の一部が震える、
脈拍が速くなる、血圧が激しく上下する、立ち眩みする、
耳鳴、吐き気、頭痛、微熱、過呼吸、倦怠感、不眠症、
味覚障害。
精神症状は、人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、
被害妄想、鬱状態が現れ、症状は実に多岐に亘るります。 |
Extrapyramidal
symptom |
錐体外路
症状 |
錐体外路症状(すいたいがいろしょうじょう)は、神経
の働きが悪くなると、体の動きをコントロールできなく
なる不随意運動。
錐体外路症状は、1990年にAlexanderとCrutcherにより
提唱された大脳皮質―大脳基底核ループのモデルにより、
概念的に説明可能なものが多く、このモデルは現在も
広く用いられている。
パーキンソン病における動作緩慢は眼球運動系にも
認められ、それは大脳皮質―大脳基底核ループの障害に
よる事が判明している。
薬による錐体外路症状は、脳のドーパミンD2受容体が
過度に遮断されることで生じ、パーキンソン様症状や
遅発性ジスキネジアも錐体外路障害のひとつ。
原因薬はおもに抗精神病薬で、長期投与、大量服用時に
おいては高頻度に発現する。ジストニア、吐き気止めの
メトクロプラミド(プリンペラン)や抗アレルギー薬の
オキサトミド(セルテクト)による発症例も報告されて
いる。
症状は、
・筋緊張亢進(運動減退症候群):
主に淡蒼球、黒質の障害で、筋固縮が亢進し、寡動、
無動、ジストニア、歯車様強剛、嚥下障害が見られる。
・筋緊張低下(運動亢進症候群):
主に視床と新線条体(尾状核、被殻)の障害で、
筋固縮は低下し、ジスキネジア、舞踏病様運動、
不随意運動が見られる。 |
Delirium |
せん妄 |
せん妄(せんもう)とは、 意識混濁に加えて幻覚や錯覚
が見られるような状態。
健康な人でも寝ている人を強引に起こすと同じ症状を
起こす。背景には意識障害、幻視を中心とした幻覚、
精神運動興奮があると考えられている。
アルツハイマー病、認知症、うつ状態、複数薬物投与、
聴視覚障害(難聴や白内障)、感染症、アルコール常飲、
疼痛、手術後などいくつかの原因が考えられている。 |
パーキンソン病の症状
た行
英語 |
日本語 |
解説 |
Therapeutic
window |
治療健康
維持領域 |
Therapeutic-window(ゼラピエック-ウインドウ)とは、
治療のための健康維持に役立つ領域の事でPDで使われる
意味は、L-Dopa濃度がONと成っている濃度領域と言う
意味で使われている。
|
Diphasic-
Dyskinesia
|
ディファシック
ジスキネジア |
ジスキネジアが進行すると L-Dopaの血中濃度の上昇期と
下降期に二相性に出現する遅発性ジスキネジア、ジスト
ニア。ON状態時には、ジスキネジア、ジストニアは消失
している。
確立された治療方法は無いとされているが、
理論的にはなるべくL-DOPA濃度を一定に保つことが良い
とされている。
実際にはL-DOPA内服回数を増やしたほうが良い人
(濃度の一定化を目指す)と、逆に減らしたほうが良い人
がいる。(dyskinesiaの起こりうる頻度の減少を目指す)
また、コムタンを中止、シンメトレル内服も効果が有ると
の意見もある。 |
Schizophrenia |
統合失調症 |
統合失調症の症状
陽性症状(ドーパミンが上昇):
思考障害(他人の質問に対し、的外れな答えを返す。
考えがまとまらず話がまとまらない)
幻聴:聴覚の幻覚。(人の声、音に敏感)
幻視 : 視覚の幻覚。(存在しない物が見える)
幻嗅:嗅覚の幻覚。(臭いに敏感)
体感幻覚 :体性感覚の幻覚。(皮膚・筋肉・間接で
視床が関与)
陰性症状 (ドーパミンが低下):
認知機能障害、記憶力、注意・集中力、計画、思考、
判断、実行、問題解決などの複雑な知的能力の欠如。
不安感・焦燥感・緊張感、自発性の低下
(自分ひとりでは何もしようとせず、家事や身の回りの
事にも自発性がない、感情の動きが乏しくなり無関心)
また、なんとなく胃が痛い、病院にいって検査しても
異常がないなど。
機能低下の部位
視床 → 前頭皮質(前頭葉の内側前下面領域で意思の決定、
学習に関わるとされている部位)をつなぐ神経線維の結合
が弱まっている。 |
Delayed - ON |
デレイド-オン |
抗パーキンソン薬を服用してON状態に成るのに時間が
かかる。 |
パーキンソン病の症状
な行
英語 |
日本語 |
解説 |
NO - ON |
ノ−オン |
抗パーキンソン薬を投与(服用)しても効果が認識できず、ON状態に
ならない。 |
パーキンソン病の症状
は行
英語 |
日本語 |
解説 |
Cog‐wheel
rigidity |
歯車様強剛 |
歯車様強剛(はぐるまようきょうごう)は、手・足を他動で動か
すと、あたかも歯車を回転させるようにカクン,カクンと
間欠的断続的抵抗を
感じる。手関節から症状が現れる事が多く、次いで肘関節、
肩関節などの四肢の近位部に出現する。 |
Peak-Dose
Dyskinesia
|
ピークダズ
ジスキネジア |
ON状態で出現するジスキネジアの症状。
レボドパの血中濃度がピークに達する時間帯で起る。
顔面、舌、頭部、四肢、体幹に不随意運動として現れる。 |
パーキンソン病の症状
ま行
英語 |
日本語 |
解説 |
Akinesia |
無動 |
無動(むどう)とは、寡動が亢進した状態で、不随意運動。
手足を含む肢体が自分の意志で動かせられない状態です。
パーキンソン病では、大脳基底核の神経伝達物質ドーパミンの不足から
起こるとされています。 |
パーキンソン病の症状
ら行
英語 |
日本語 |
解説 |
REM sleep
behavior disorder |
レム睡眠
行動障害 |
レム睡眠時は全身(体)は休んでいるが、脳は覚醒時に近い活動
をしており、全身の骨格筋は緊張が低下している。
通常であれば夢で見たことを行動に起こす事はない
(睡眠中は脳の信号を青斑核で遮断)が、レム睡眠行動障害は
何らかの原因で筋緊張の抑制が障害されるために夢で見たことを
そのまま行動に移してしまう。
脳幹部の脳腫瘍、パーキンソン病、オリーブ橋小脳萎縮症、
レヴィー小体病などいくつかの原因が考えられている。
約半数は基礎疾患を持たず、原因不明である。
症状は、ハッキリした寝言、睡眠時の異常行動(夢遊病)
夜間せん妄。
(意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られるような状態)
日本睡眠学会第34回定期集会で
・RBDの原因は100%がαシヌクレイノパチーというわけ
ではなく,PSPやMJD/SCA3といった他の神経変性疾患
でも合併しうること。
・RBDを合併したαシヌクレイノパチーでは,PDでは
認知機能障害の早期出現に,DLBでは運動症状の早期出現
に注意すること。
・将来のαシヌクレイノパチー発症リスクに関する真実告知
は適切なタイミング(症状コントロール,信頼関係の構築)
で行い,さらに責任を持って経過観察すること。
・50歳以下では十分な鑑別が必要で,薬剤・中毒、
ナルコレプシー、脳幹器質的病変(橋・延髄の脳卒中・
腫瘍・自己免疫疾患など)等を鑑別すること。
・RBDの責任病変として,青斑下核と辺縁系が推定
されていること。
説明された。 |
抗パーキンソン病 くすり 用語解説
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
パーキンソン病のくすり
あ行
英語 |
日本語 |
解説 |
Agonist |
アゴニスト |
生体内の受容体に働いて神経伝達物質やホルモンなどと同様の
機能を示す作動薬のこと。 |
Amantadine |
アマンタジン |
グルタミン酸受容体拮抗作用によるドーパミン放出促進薬。
商品名:シンメトレル。 |
Istradefylline |
イストラデ
フィリン |
アデノシン受容体の阻害薬。神経シグナル伝達を正常化。
商品名:ノウリアス。 |
L-dopa |
エルドーパ |
抗パーキンソン病薬ドーパミン補充薬。Levodopa(レボドパ)
の略称。末梢性ドーパ脱炭素酵素阻害 (DCI配合剤)を指して
いる事が多い。
ドーパミン補充薬には、レボドパ(ドーパミン前駆物質)
単剤と、
・レボドパ + カルビドパ、
・レボドパ+ ベンセラジド末梢性ドーパ脱炭素酵素阻害
(DCI配合剤)があります。 |
Entacapone |
エンタカポン |
カテコール-O-メチル基転移酵素阻害薬(COMT阻害薬)
血液関門までの経路でレボドパからのドーパミン代謝を阻害
してレボドパ作用延長。商品名:コムタン。 |
パーキンソン病のくすり
か行
英語 |
日本語 |
解説 |
Cabergoline |
カベルゴリン |
麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用
増強薬。商品名:カバサール。 |
Carbidopa |
カルビドパ |
末梢性ドーパ脱炭素酵素阻害薬。レボドパ作用増強薬。
レボドパ+カルビドパDCI配合剤には、
商品名:シネット・ネオドパストン・メネシット。 |
Blood
Concentration |
血中濃度 |
血液中のドーパミン前駆物質 濃度。 |
パーキンソン病のくすり
さ行
英語 |
日本語 |
解説 |
Selegiline |
セレギリン |
モノアミン酸化酵素 MAO-B阻害薬。レボドパ作用増強。
商品名:エフピー。 |
Sustained
Release |
徐放薬 |
徐放薬(じょほうやく)は、薬剤の有効成分の放出を調節する
ことによって,
治療効果を長時間持続させた薬。
ドーパミン アゴニスト非麦角系薬で2013年現在、ロピニロール、
プラミペキソール2種類が販売されている。 |
Zonisamide |
ゾ二サミド |
ナトリュウム、カルシウム チャンネル、MAO-B酵素阻害。
チロシン水酸化酵素発現薬。ドーパミン放出増強。
商品名:トレリーフ、エクセグラン。 |
パーキンソン病のくすり
た行
英語 |
日本語 |
解説 |
Talipexole |
タリペキ
ソール |
非麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用
増強薬。商品名:ドミン。 |
Trihexyphenidyl |
トリヘキシ
フェニジン |
ムスカリン受容体遮断薬(抗コリン薬)。アセチルコリン
作用低減薬。商品名:アーテン。 |
Dopamin
Agonist |
ドーパミン
アゴニスト |
ド-パミン受容体に働いて神経伝達物質ドーパミンを作動
させる薬。
麦角系、非麦角系と2種類があります。 |
Droxidopa |
ドロキシドパ |
ノルアドネラリン前駆物質。ノルアドネラリン増強薬。
商品名:ドプス。 |
パーキンソン病のくすり
は行
英語 |
日本語 |
解説 |
Placebo |
プラセボ |
本物の薬と同様で有効成分は入っていない偽物の薬。
臨床において、プラセボを投与し症状が回復する場合がある。
特に痛みや下痢、不眠などの症状に対しては、偽薬にも効果
があるとかんがえられており、これには暗示のような心理的
効果、自然治癒など
が影響しているとされている。
逆に偽薬によって、望まない副作用(有害作用)が現れる事
を、ノセボ効果(ノシーボ効果、反偽薬効果、nocebo
effect)と呼ぶ。
医薬品の有効性は二重盲検対照試験で、有効成分を含む実薬
群と有効成分を含まないプラセボ群の効果の差から判断され
ている。 |
Pramipexole |
プラミペキ
ソール |
非麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用増
強薬。商品名:ピーシフロール・ミラベックス・レキップ。 |
Bromocriptine |
ブロモクリプ
チン |
麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用増強
薬。商品名:パーロデル。 |
Pergolide |
ペルコリド |
麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用増強
薬。商品名:ペルマックス。 |
Benserazide |
ベンセラジド |
末梢性ドーパ脱炭素酵素阻害薬。レボドパ作用増強。
レボドパ+ベンセラジドDCI配合剤には、
商品名:イーシードパール・ネオドパゾール・マドパー。 |
パーキンソン病のくすり
ら行
英語 |
日本語 |
解説 |
Rasagiline |
ラサギリン |
非可逆的 特異的 MAO-B酵素阻害薬。セレギリンの5-10倍効果
がある。 |
Levodopa |
レボドパ |
ドーパミン前駆物質。ドーパミン補充薬。
商品名:ドパゾール・ドパストン。 |
Rotigotine |
ロチゴチン |
非麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用増強
薬。商品名:ニュープロパッチ。 |
Ropinirole |
ロピニロール |
非麦角系ドーパミン アゴニストで、ドーパミン受容体作用増強
薬。商品名:レキップ。 |
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