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難病 パーキンソン病 家内と共に生きる。

パーキンソン病 介護・症状日誌

Fushimi-ku Kyoto city

パーキンソン病  介護・症状日誌へようこそ。
妻が51歳で孤発性パーキンソン発病。 介護者として日々格闘の記録。

パーキンソン病(PD)薬を服用して16年目に突入。薬の量、服薬タイミングで症状は安定。

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  • サイト更新中(令和4年4月現在)

  • Web開設日:2013年3月13日

平成18年10月(2006年10月)家内が孤発性パーキンソン病(PD)と診断されレボドパ (パーキンソン病薬)を服用し症状は一旦は治まり平穏な生活を送っていました。約5年後の平成23年2月(2011年2月)頃より症状が悪化。そのころより薬の管理、介助、介護が必要と成りました。また 平成24年8月にS状結腸癌で腫瘍を摘出。平成27年11月に心不全症、肺炎、胸水が溜まり2週間入院。

パーキンソン病とは、患者個々に病状、進行状況がことなり出現症状を治療、根本的な治療法も確立が出来ていと言われています。原因は不明で、治癒できない特定疾患(難病)に指定されています。

日々の症状変化(日内変動)があり、PD薬(レボドパ)を服薬した約5年後より副作用(ジスキネジア、ジストニア、不眠、幻視、幻聴)に悩まされ、主治医に相談しても納得のいく説明が無く平成23年よりセカンド・オピニオンに踏み切りました。適切な診断、処方をして頂いた信頼できる 伊東 秀文 先生は和歌山県立医科大学へ教授として就任され引き続き診察してほしかったのですが、家内の症状、体力では通院に無理があるので断念。この状況下で自分の出来る事を考え、「パーキンソン病治療ガイドライン2011」(監修 日本神経学会)を再度 熟読して服薬量の調節を行いました。その結果 短期間で薬の量も減り薬の効果時間が延長(ON時延びる)の効果が顕れ症状も緩和され家内も前向きになってきました。

平成24年8月末にS状結腸ガンで摘出手術。退院時に妻は介護施設に入所したいと希望。本音を聞くと、家族に迷惑をかけたくない、重荷に成りたくないとの思いで希望していた。
体力、気力の続く限り一緒に生きていこうと強く再決断。また 在宅介護を選択した理由は、精神的に良い影響、出現症状の早期把握、パーキンソン病の知見を増やし診察の折に症状を適格に伝えることができ対症療法に役立つと考えたからです。しかし 私も人間で感情を持ち合わせていて感情に訴えたいとき、つらく当たるときはありますが その都度 自分が判断して選択した道と初心を思い出し反省して薬の管理、介護、家事、仕事を行っています。

OFF時の辛さ痛みからから「楽になりたい、殺してくれ・・・」と訴えることがしばしばあります。今の治療では治癒できない、薬が効かなくなり寝たっきりで痛みに絶えないといけない状況になることも推測されますが、お互い痛みと苦しさの種類は異なりますが、困難から逃げることなく困難を受け入れ、客観的に自分を振り返り今ある幸せを感じ共に楽しい生活を送る様に努力しています。

この様な環境に置かれたことは、何かの強い意図を感じ、また 近い将来は必ず治癒できる!!。いまは治癒するためのステージと確信しています。

また、2回目の「PD薬合わせ」の為、2014年12月〜2015年3月23日(104日間)まで入院時に朝、昼、夜、休日を返上して加療に尽力いただいた神経内科病棟・主治医の田邉 康人 先生にお礼を申し上げます。
感謝の気持ちで一杯です。

このホームページ開設に対して数名の方々の強く進められ、介護を通して経験、疑問、悩みを 忌憚のない気持ちで記載します。
また、「脳」「神経細胞」「蛋白質・酵素」「パーキンソン病に付いて」「パーキンソン病薬」「副作用と症状」「中枢・末梢神経系」「パーキンソン病と食材」等、スタディーした事も記載。

以上 
                                                 感謝

パーキンソン病・原因と症状 脳内のドーパミンという物質が不足

「パーキンソン病とは?」のページで述べましたが、短的に言いますと、大脳基底核の黒質-緻密部で神経伝達物質のドーパミンが作られなくなっているか、黒質-緻密部から線条体へ繋がっている神経細胞が不具合を起こしているかが
原因で、様々な症状が出現して来ると考えられています。
では、不足しているドーパミンを補充してやれば解決です。しかし、経口投与で黒質、線条体に届ける事はドーパミン補充薬だけでは十分な必要量を届ける事が徐々に年々に困難となってきます。
2016年現在、抗パーキンソン病薬を、経口投与、皮膚から吸収方法、注射により血管に投与の方法があります。
経口投与の場合、口 → 胃 → 小腸で吸収 → 肝臓 → 血管 → 脳へ供給されますが、脳に届くまでに酵素の働き等で
ドーパミン前駆物質が消費されてしまいす。また、脳に届いても神経細胞の機構障害により必要量を届ける事が徐々に困難と成ってきます。また、細胞内機構の障害で、ドーパミン産生細胞脱落の原因として示唆されています。
ドーパミン産生神経細胞の脱落原因は、アルファーシヌクレインと言う蛋白質の蓄積で、パーキンソン病をはじめとする神経変性疾患(シヌクレイノパーチ)の原因とされています。

最近の研究で、大脳基底核の線条体で、ドーパミンが減ることによりアセチルコリンを産生するコリナージックニューロン(神経細胞)が活性化され、線条体全体に供給され、ひとつの異常が起ると次々と連鎖的に他の神経細胞にも影響を及ぼしているとの報告もあります。

上記で、神経伝達物質ドーパミン不足と述べましたが、根本は神経細胞により起ります。
何故 神経細胞が変性する原因は不明なので、一刻も早く原因追究が望まれます。

経口投与にてPD薬の量が多い場合ドーパミン量が増え起る一つの症状に、統合失調症の陽性症状
ドーパミンが上昇)があります。症状は、
 ・思考障害:他人の質問に対し、的外れな答えを返す。考えがまとまらず話がまとまらない。
 ・幻聴:聴覚の幻覚。(人の声、音に敏感)
 ・幻視 : 視覚の幻覚。(存在しない物が見える)
 ・幻嗅:嗅覚の幻覚。(臭いに敏感)
 ・体感幻覚 :体性感覚の幻覚。(皮膚・筋肉・間接で視床が関与)

また、ドーパミン量が減少すると起こる症状は、統合失調症の陰性症状(ドーパミンが低下)。症状は、
  認知機能障害、記憶力、注意・集中力、計画、思考、判断、実行、問題解決などの複雑な知的能力の欠如。
 不安感・焦燥感・緊張感、自発性の低下(自分ひとりでは何もしようとせず、家事や身の回りの事にも
 自発性がない、感情の動きが乏しくなり無関心)また、なんとなく胃が痛い、病院にいって検査しても異常がない
 、運動障害。

アセチルコリン量が増えると起る症状は、
 ・運動障害:不随意運動(筋固縮、寡動、無動、振戦、関節が硬く引っ掛かりを持つ歯車様固縮)。

ノルアドレナリン量が減少すると起こる症状は、
 ・姿勢調節機能障害、すくみ足。

長期抗パーキンソン病薬投与で起こる症状は、
 ・悪性症候群: 発熱(微熱で始まることもあるが、38-40℃に至る高熱)、発汗、嚥下障害、
  流涎(よだれを流す)、言語障害、頻脈(脈が速くなる)、循環障害、脱水症状、意識障害、呼吸障害 、
  無動(身動きしない、しゃべれない)、筋固縮、振戦。
 ・ウエアリング-オフ(Wearing-off):抗パーキンソン薬の効果継続時間が短縮し症状が変動する状態。
 ・遅発性ジスキネジア: 顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、さらに手足や体そのものが自分の
  意志とは無関係に周期的に動くようになる不随意運動症状。
 ・遅発性ジストニア:顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、流涎、構音障害、さらに手足や体
  そのものが自分の意志とは無関係に動き硬直する不随意運動症状。

パーキンソン病患者には、適切量、適切な時期にドーパミンを大脳基底核に補給する事が大切です。多すぎても副作用が出現、少なすぎればパーキンソン病症状が出現します。(薬の調整は患者の症状により各々異なります)
また、長期間、毎日の薬の投与が必要なので、症状を把握して薬の調整が必要。特に進行期には薬の調整が
困難になるので担当医とよく相談の上調整が望まれます。

  




























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