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難病 パーキンソン病 家内と共に生きる。

パーキンソン病 介護・症状日誌

Fushimi-ku Kyoto city

パーキンソン病の主な症状Sympotoms



パーキンソン病・主な症状

施設写真


主に、手足がふるえる(振戦)、動きが遅くなる(寡動)、筋肉が硬くなる(固縮)、体のバランスが悪くなる(姿勢反射障害)症状がみられます。
これらによって、顔の表情の乏しさ、小声、小書字、屈曲姿勢、小股・突進歩行などの運動症状が生じます。また、

非運動症状(自律神経失調症、精神障害)、自律神経系症状(便秘、排尿障害(頻尿)、起立性低血圧)睡眠障害(不眠、むずむず脚症候群、REM睡眠行動障害)、精神症状(抑うつ、不安、無関心、幻覚、妄想)、認知機能障害、感覚障害、その他(痛み・倦怠感)も出現します。


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運動症状

主な運動症状

症状名  出現症状  解説
あ行  
 嚥下障害  ・食べ物を飲み
  込めない
嚥下障害(えんげしょうがい)は、食べ物を飲み込みにくく
なる、飲み込むことが出来ない症状です。
嚥下に関わる器官は、発音・構音機能に関わっています。

食物が気管に入り嚥下性肺炎などを起こす事があるので注意。
・嚥下障害(えんげしょうがい)、
・構音障害(こうおんしょうがい)、
・流涎(りゅうぜん)
 と共に抗パーキンソン病薬の副作用でみられることがあり,
・うつや認知障害による摂食障害。
・上肢の運動障害。
・舌や咀嚼(そしゃく)の運動障害。
・咽頭(いんとう)運動の減弱。
・上部食道括約筋の機能不全。
により起こり得えます。

錐体外路症状。( 自律神経症状)
か行    
寡動 ・顔の表情が乏しい

・動作が緩慢になる

・声が小さくなる
寡動(かどう)は、動作が緩慢と成り、動作の開始が遅くなる。

筋の緊張が亢進し、筋固縮が出現した状況です。
寡動が亢進すると無動となります。

まばたきが少なく成り、表情が乏しくなる。
すくみ足(歩行開始時に第一歩を踏み出せない)
小刻みに歩行、前傾姿勢、小声などの症状が出現する。

不随運動障害(パーキンソン病の4大症状の寡動)
錐体外路症状。
ドーパミン神経系 伝達経路:
腹側被蓋野(中脳)→ 側坐核(大脳辺縁系)のドーパミン量
低下が原因と考えられる。
眼瞼
下垂症
 ・ 瞼が閉じようと
  する
眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)は、瞼が勝手に閉じてきて
開けようとしても開けられない。
この症状は、加齢により起こる事が多いが、パーキンソン患者の
症状として出現することもある。

不随意運動(遅発性ジストニア)錐体外路症状。
 筋固縮 ・ぎこちない動き

・関節が動かない

・体のこわばり


・手足、間接の
 こわばり
筋固縮(きんこしゅく)は、筋肉がこわばり固くなり、手足が
スムースに動かない症状。
具体的には、肩や首の関節がうまく回せない、ひじ、手首、手足
の曲げ伸ばしができない、関節を動かす際に抵抗感を感じる。
・鉛管様強剛(えんかんようきょうごう)、
・歯車様強剛(はぐるまようきょうごう)の症状があります。
パーキンソン病疾患では歯車様強剛が特徴的に現れ、手・足の
関節で認めやすい。

不随意運動(パーキンソン病の4大症状の固縮)錐体外路症状。
構音障害
・ろれつが回わら
  ない
構音障害(こうおんしょうがい)は、発音が正しくできない
症状。
・器質性構音障害 ・運動障害性構音障害、
・聴覚性構音障害 ・機能性構音障害 があります。

パーキンソン病患者に多く見られる構音障害は、筋系および
神経系の疾患に起因する運動機能障害が、構音に影響を及ぼし
た結果としての症状で、中枢あるいは末梢神経の障害による
麻痺や筋緊張の亢進で起る錐体外路症状による運動障害。
ドーパミン神経系 伝達経路:
腹側被蓋野 → 間脳(視床・視床下部)脊髄への投射する
経路で抑制に関与が考えられます。(ドーパミン量 低下)
さ行  
姿勢
反射障害
・姿勢を戻す事が
 出来ない
姿勢反射障害(しせいはんしゃしょうがい)は、パーキンソン病
が進行していくと姿勢反射障害がみられるようになります。

例えば、他の人に軽く押されただけで簡単に倒れてしまう様に
なり身体のバランスが崩れやすくなっているのです。

不随意運動。(パーキンソン病の4大症状の姿勢反射障害)
 振戦 ・振え 振戦(しんせん)は、意思とは無関係に起る。
「規則的にふるえる」症状で手・足・頭部に顕われます。

パーキンソン病の振戦は、安静時(意識していない時)に
起り、動作する事により軽減消失する事があります。

大脳基底部の神経細胞障害でおこり大脳基底核の病変では、
これ以外に種々の姿勢異常や筋緊張の変化などが生じる事が
知られています。

不随意運動(パーキンソン病の4大症状の振戦)
錐体外路症状。
た行  
遅発性
ジスキネジア
・繰返し唇を
 すぼめる
・舌を左右に動かす
・口をもぐもぐ
 させる
・歯をくいしばる
・手・足が勝手に
 動く
・唇の細かな震え

・顎が動く
遅発性ジスキネジア(ちはつせいジスキネジア)は、
長期間にわたるレボドパ (L-Dopa) 投与(服薬)により
ウェアリング-オフ時に起る。
運動症状の変動はレボドパ投与開始5-10年後の患者に半数以上
起こり、年数が長くなるほどジスキネジアを起こす患者の割合
は高くなる

顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、さらに手足や体
そのものが自分の意志とは無関係に周期的に動くようになる
症状。

不随意運動。(薬の副作用)
ドーパミン経路、黒質→線条体のドーパミンD2受容体が過感
受性により起因とされています。ドーパミンの血中濃度が
上昇期に起る。
遅発性
ジストニア
・ 首が上下、左右
  に傾く

・ 首・足・指がね
 じれる

・ 口・体を
  歪ませる

・ 唇を突き出す

・ 声が出しにくい

・ 箸が持てない、
  持ちにくい

・布団が重く感じる


・呼吸困難、
 息苦しい
遅発性ジストニア(ちはつせいジストニア)
長期間にわたる抗精神薬服薬によって起きる事がある。
顔の表情をつくる筋肉や口の周辺、顎、舌、さらに手足や
体そのものが自分の意志とは無関係に動き固まり、ウェアリング
-オフ時に起る。

全身性ジストニアと局所性ジストニアなどに分類され、
身体の一部または全身、複数の部分の筋肉が不随意に収縮。
・ねじれ
・硬直
・けいれんなどが生じる運動障害。
局所性ジストニアには、手や腕、肩や腹筋の筋肉が異常に収縮、
両眼の眼輪筋(まぶたを閉じる筋肉)が不随意に収縮、首の
筋肉が異常に収縮して頭が傾いた状態、喉頭や声帯の筋肉に
発症し声を出しにくくなる発声障害など。

ジストニア症状が起る場合は、大脳基底核の神経活動が減り、
大脳基底核から出る“運動野”の活動を抑える信号”が弱わまる。
それによって、大脳の運動野から不必要な運動の指令が出され
筋肉が意図せず勝手に収縮して思い通りに動かなくなる。

不随意運動。(薬の副作用)
ドーパミン経路、黒質→線条体のドーパミンD2受容体が
過感受性により起因とされています。
ドーパミンの血中濃度が上昇期と下降期に起る事がある。
は行  
歩行障害 ・すくみ足

・一歩が踏み出せない

・歩幅が小刻み

・止まれない
歩行障害(ほこうしょうがい)は、背中を丸めて前かがみに
なって歩く。
始めの一歩が踏み出せない すくみ足、歩幅が小刻みになり
(小歩症)、急に止まったり方向転換する事ができなくなり
ます。また、突進するようになる(突進現象)が出現。

不随意運動。(パーキンソン病の4大症状の寡動)
ま行
無動 ・顔の表情が乏しい

・寝返りが
 できない
無動(むどう)とは寡動(かどう)の症状が悪化した状態で、
ほとんど動かなくなった状態を指します。
仮面様顔貌(かめんようがんぼう)、小声症が出現。
(パーキンソン病の4大症状の運動障害)

不随意運動。(パーキンソン病の4大症状の無動)
錐体外路症状。
ドーパミン神経系 伝達経路:
腹側被蓋野(中脳)→ 側坐核(大脳辺縁系)ドーパミン量低下。
ドーパミン量低下により自律神経の副交感神経が活性化され
アセチルコリンが活性化され、横紋筋(おうもうきん)の
皮筋(表情筋)が刺激され出現されると考えられる。
ら行
  流涎症  ・よだれが出る 流涎(りゅうぜん)は、唾液の分泌過多、分泌量が多すぎるか、
唾液を口の中にためたり飲み込んだりできない場合に起ります。

パーキンソン病の流涎(りゅうぜん)は、嚥下障害
(えんげしょうがい)、構音障害と共に抗パーキンソン病薬の
副作用でみられる。
唾液の貯留と考えられ、唾液の分泌量は過剰ではないが、分泌
速度が速いために唾液の貯留をきたしやすいとする報告が
あります。
唾液の産生が活性化は、アセチルコリン(神経伝達物質)の
作用が関わっており副交感神経が活性していると考えられる。

アセチルコリンは、酵素アセチルコリンエステラーゼ(AChE)
の作用で、コリンと酢酸に速やかに分解、除去される。
神経ガスはこの酵素を阻害するため、アセチルコリンが除去
されず、痙攣、唾液過多、瞳孔の収縮などの症状がみられる。

自律神経症状。(薬の副作用)錐体外路症状。


非運動症状

主な非運動症状

症状名  出現症状 解説
  あ行
アカシジア ・むずむずする 錐体外路症状(すいたいがいろしょうじょう)の一つ。
(幻触:げんしょく)
抗精神病薬(D2受容体拮抗作用のある)による副作用で、
神経伝達物質ノルアドネラリンのレベル増加により起こると
されている。

四肢にむずむずするような異常知覚を感じて、
そわそわしてじっとしていられない状態。
下肢を中心に不快な異常感覚が、特に夕方から深夜にかけて
出現する疾患で、かゆくなったり、痛くなったり、あるいは
虫が這うような不快感を感じ、脚を動かしたいという強い欲求
が起こるために不眠の原因となります。
「むずむずする」・「じっとしていられない」・「痒い」
だけでなく、「ピンでなぞられている様な」・
「針で刺すような」・「火照るような」・
「蟻やミミズなどの虫が這っている様な」などの異様な感覚
が現われ、時には「振戦」を感じる場合もある。

「むずむず脚症候群」と症状は類似しているが、原因は異なる。
むずむず脚症症候群の原因は解明されていないが、
・神経伝達物質であるドーパミンの機能低下、
・中枢神経における鉄分の不足による代謝の異常、
・脊髄や末梢神経の異常、
・遺伝的な要素、
などが推測されており、脳内での鉄分の欠乏や、ドーパミン
合成異常がかかわっているという仮説が有力。
ドーパミン(神経伝達物質)は鉄分が不足すると分泌量が減り、
脳への情報が誤って伝えられる為、身体の感覚に異常を感じる
と推測されている。
ドーパミン神経系 伝達経路−間脳路:
腹側被蓋野(大脳辺縁系) → 間脳(視床・視床下部)、
脊髄への投射する経路にてドーパミン量の低下に伴い
ノルアドネラリンの増加と推測される。
アパシー ・無気力・無関心 無気力、無関心の状態。
アパシーになった人は仕事や勉強など本来すべきことには
やる気が出ないが、交遊関係や趣味に関しては意欲を
発揮するという点で、生活全般に対する無気力・無関心を示す
うつ病とは異なる。
また、うつ病はしばしば睡眠障害を伴うのに対し、アパシーの
場合、昼夜逆転生活になっても睡眠はとることができる。

精神症状。
うつ病  ・やる気がでない

・物事を悲観的に
 考える
 
抑うつ気分(気持ちが沈む、自信を失う等)、精神運動制止
(注意が集中できない、簡単な決断ができない等)、
不安焦燥感 (落ち着きがなくなる、焦り等)、
自律神経症状 (睡眠困難、食欲不振等)がある。
朝が不調で、夕方になると少し楽になるという日内変動もある。
うつ病は、単一の疾患ではなく症候群であり、様々な要因が
あると考えられている。原因は不明です。

精神症状。
神経損傷仮説:幼少期の心的外傷体験を持つことによりうつ病
発症の基礎と成っていると言う仮説。過剰なストレスにより
多量のコルチゾールが分泌され海馬を萎縮をさせる事により
心的外傷後ストレス障害(PTSD)、うつ病になる仮説。

モノアミン仮説:内因子うつ病の場合、セロトニンや
        ノルアドレナリンなどの脳内の
        神経伝達物質の働きが悪くなっていると
        推測されている。
か行  
下肢浮腫  ・足のむくみ 下肢浮腫(かしふしゅ)とは、体の下半身(下肢)に主にむくみ
(浮腫)が見られる事をいいます。浮腫とは、何らかが原因で
手足などの末端に水分がたまった状態のことです。
人間は立っていることが多いために、水分が下肢へ移動し、
むくみが起こりやすくなります。
他の原因として、新陳代謝の悪化による血液循環の滞り、
体温の調節力が低下による発汗障害、薬物投与の副作用で
起こる事もあります。

自律神経系の障害、心臓の弁が機能低下の場合もあるので注意。
感覚障害 ・胃痛

・お腹が痛い
 (お腹が張る)

・息苦しい

・下半身が燃える様に
 熱い
感覚障害(かんかくしょうがい)は、
下肢が熱い、しびれや痛み。胃痛、胃が気持ち悪いなどで、
主たる原因となる疾患が無い場合、統合失調症の陰性症状。
(体感幻覚)

パーキンソン病患者での感覚障害(かんかくしょうがい)は、
主たる疾患がない場合、中枢性(脳、せき髄)に起っており、
消炎鎮痛剤よりも神経痛に対する治療薬で対症。

自律神経障害。(統合失調症の陰性症状)
ドーパミン神経伝達経路:
大脳皮質(島皮質・前帯状皮質)ー 線条体−視床下核
起立性
低血圧
・立ちくらみ

・周囲が紫色に見える
起立性低血圧症(きりつせいていけつあつしょう)は、
パーキンソン病患者に時々見られる自律神経症状の一つです。
長期レボドパの投与(服用)にて起る副作用。
弾性ストッキング着用も効果がある。

自律神経障害。(薬の副作用) 
 傾眠 ・うとうとする 傾眠(けいみん)は、軽い刺激で目覚める覚醒状態。

パーキンソン病患者で、突発性睡眠が伴う場合、
ドーパミン アゴニスト、ゾ二サミドの投与量の調整。

自律神経障害。(意識障害、薬の副作用)
・幻聴

・幻視
・存在しないものが
 見えるたり
 聞こえたり
幻聴(げんちょう):実在しない音や声がはっきりと聞こえる。
 聞こえるものは要素的なものから人の話し声、数人の会話と
 複雑なものまで程度は様々である。

幻視(げんし):実在しないものがみえるものである。
 単純な要素的なものから複雑で具体的なものまで程度は様々で
 ある。
 多くの場合は意識混濁という意識障害時に起こることが多い。

統合失調症では幻聴が、レヴィ小体症では幻視が、アルコール
依存症の離脱症状では小動物幻視(小さい虫などが見える)
事が多いが必ずしも全てあてはまるわけではない。

統合失調症の陽性症状。
ドーパミン神経系 伝達経路の大脳ー側坐核路(報酬系):
腹側被蓋野(大脳辺縁系)→ 側坐核(腹側線条体)ドーパミン
受容体が変調した状態、ドーパミン量の上昇と推測できる。 
さ行
 衝動
制御障害
・病的賭博

・性欲亢進

・買いあさり

・むちゃ食い

・Punding
ドーパミン補充療法や前頭葉、扁桃体などの機能障害と関連して
病的賭博、性欲亢進、買いあさり、むちゃ食い、L-Dopa渇望
などの衝動制御障害を生ずる事があります。
パーキンソン病運動症状発現からの平均潜時は約5〜9年で、
行動障害の発現頻度は6.1%。
行動障害の背景には、脳内報酬系を形成する腹側線条体回路の
過活動や側坐核に分布するドーパミンD3受容体の過剰刺激が
重視される。
Pundingの背景には背側線条体回路の感受性亢進が考えられて
いる。

・病的賭博:ドーパミンアゴニストの減量、変更、中止。
・性欲亢進:ドーパミン補充薬の減量、変更、中止。
・買いあさり:ドーパミン補充薬の減量、変更、中止。
・むちゃ食い:ドーパミン補充薬の減量、変更、中止。
・Punding(反復常同行動):減薬。
(Punding症状とは、機械の分解、衣類や家具の整理、掃除など
 無目的な動作を反復する)
消化管
運動障害
・便秘

・嘔吐
消化管運動障害(しょうかかんうんどうしょうがい)。 
パーキンソン病患者に見られる消化管運動障害は、嘔吐、便秘で、
早期からアウエルバッハ神経叢にレヴィ小体が出現する事が
報告されている。
薬剤吸収のの阻害因子となるので便秘を改善は大切。

自律神経障害。
 自律神経
症状
 ・息苦しい 自律神経症状(じりつしんけいしょうじょう)。
自律神経の中枢は視床下部で、交感神経と副交感神経のバランス
が崩れにより出現していると考えられる。
Off時に しばしば息苦しいと訴える事がある。

ドーパミン アゴニスト麦角系薬を長期投与(服用)の時には、
薬剤の副作用による、間質性肺炎、心臓弁膜症を起こす疑いが
あるので、主治医と相談の上、胸部X線、CT検査を推奨。

自律神経失調症、肺炎(嚥下性)の可能性も考慮。
睡眠障害 ・寝ていてもすぐ
 起きる

・寝ていて悲鳴を
 あげる
睡眠障害(すいみんしょうがい)の原因は、自律神経系、中枢
コリン系、セロトニン系、ノルアドネラリン系、ニューロン
の変性、脱落などにより起り睡眠、覚醒機能障害、入眠障害、
夜間頻回覚醒、早朝覚醒、REM(レム)睡眠異常行動症、
REM睡眠時間が減少、運動症状悪化(夜間の睡眠障害により)
などの症状があります。

覚醒、睡眠障害。
 せん妄 ・幻視

・錯覚
せん妄(せんもう)は、意識混濁に加えて幻覚や錯覚が見られる
様な状態。健康な人でも寝ている人を強引に起こすと同じ症状
を起こす。
脳機能疾患、身体疾患、薬物などが原因となる。
短期間のうちに現れる軽度から中等度の意識障害に、特徴的な
幻覚、錯覚、不安、精神運動興奮、失見当識などを伴う。
発症は急激で日内変動が目立ち、夜間に悪化することが多い
(夜間せん妄)。

原因は、中枢神経系に影響を与えて急性の意識障害を生じさせる
器質的要因であり、中枢神経疾患(脳血管障害、脳炎、脳腫瘍、
癌性髄膜炎、頭部外傷など)。

せん妄を起こしやすい薬物としては、向精神薬(抗不安薬、
抗けいれん薬、抗うつ薬、睡眠導入薬)、抗パーキンソン病薬、
抗コリン薬、鎮痛薬、循環器薬(抗不整脈薬、ジギタリス製剤、
降圧薬)、消化器薬(鎮痙薬、H2ブロッカー)、制吐薬、
抗ヒスタミン薬、ステロイドなどがある。
ま行 
 妄想  ・非現実的な空想 統合失調症、躁うつ病、うつ病、痴呆、せん妄、てんかん、急性
薬物中毒、覚醒剤乱用などに伴って生じることがある精神疾患。

根拠が薄弱にもかかわらず確信が異常に強固で、経験、検証、
説得によって訂正不能。また、妄想である事を認識していない。

大脳辺縁系(側坐核)のドーパミン神経系が過活動となり、
大脳連合野からの神経伝達が変調を起こし妄想、幻覚の発生に
関与していると示唆されている。
ら行  
REM睡眠
異常行動
 
・寝言

・睡眠時の異常行動
REM(レム)睡眠異常行動症。
レム睡眠時には脳は覚醒時に近い活動をしており通常であれば
夢で見たことを行動に起こすことはないが、レム睡眠行動障害は
何らかの原因で抑制が障害されるために夢で見たことをそのまま
行動に移してしまう。

原因は、脳幹部の脳腫瘍、パーキンソン病、オリーブ橋小脳
萎縮症、レヴィ小体病などいくつかの原因が考えられている
が、約半数は基礎疾患を持たず、原因不明。

また、アセチルコリン神経が活動して、
橋 → 視床 → 外側膝状体 → 後頭葉の一次視覚野で起こるとも
示唆されている。(セロトニン神経、ノルアドネラリン神経の
活動が消失するとアドレナリン神経が活動)






























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